小さな会社はかっこ悪く稼げ

社長の虚栄心が会社を倒産させる

格安旅行会社の「てるみくらぶ」が2017年3月27日に倒産したのを覚えていますか?

お金を支払ったのに、旅行に行けない被害者が多く出て、新聞等でも大きく取り上げられましたので、覚えている方も多いかと思います。

てるみくらぶは昔から、格安ツアーを比較サイトなどで検索すると上位に出て来た格安旅行で有名な会社です。

この時の、負債総額はなんと約151億円。それにしても、151億って、よくそんなに負債を出せたなあという気がします。なぜなら、旅行会社というは、基本的に損をしないビジネスモデルだからです。

それはなぜかというと、まず先に仕入れる必要がなく、基本的には、注文を受けてから手配すればいいビジネスモデルだからです。

ですから、本来かかる費用は、オフィスの賃貸費と人件費だけ。
それさえクリアすれば経営として充分に成り立つはずなのです。

そんな、低コストのビジネスモデルのはずなのに、負債151億円というのは、なぜそうなったのでしょうか?

拡大を選んだ結果倒産に至る

倒産理由の中で、広告費が膨らんだと説明していましたが、もちろん、広告費も必要ですが、これは今の時代はテストしながらコントロール可能なものなので、大きな負債には、本来つながりにくいものです。もしそれをやらなかったとしても累積債務がここまで膨れるはずもありません。

結局のところ、会社を大きくしすぎて人件費などの固定費が大きくなり、資金繰りに詰まったように見えます。おそらく、会社を始めた当時は、ネット中心の営業で、人件費等の固定費は極限まで低かったはずです。

それを、会社を大きくしたいために、TVドラマのスポンサーになったり、新聞の広告を打ったりと、見ばえのいい営業をし、さらに、社員を増やして大きな会社にしようとした結果なのだと私には、想像されてしまうのです。

これと同じことが、東芝にも起きています。東芝が、世界への進出を考え、原子力事業のウエスチングハウスを買収し、その結果、巨額の赤字がでてしまいました。

これも同じで、あれほどの大企業でさえ、無理な拡大路線を選んだ結果は、悲惨な結末なのです。

社長の虚栄心が拡大の道を歩ませる

こういった背景には、社長の虚栄心が大きく関与します。

他人からよく見られたい。
すごい人だと思われたい。

こういう気持ちから、会社を大きくしたいという欲求に突き動かされてしまうのです。

しかし、結局のところ、会社というのは、大きくすればするほど倒産するリスクは、むしろ増えていきます。

会社が倒産する理由は、基本的には、資金ショートだけであり、その原因のほとんが、固定費が大きくなりすぎて売上が減った時に経費がまかないきれず窮地に立たされるからです。これは、企業の大小にかかわらず同じです。

一時的に借り入れなどをして、たとえ、窮地をしのいだとしても、その後は、資金繰りに追われ、最終的には、やはり倒産してしまいます。

この時には、負債はさらに膨れ上がってしまいます。
ですから、会社やお店を大きくすることは、くれぐれも気を付けるようにしてください。

小さな会社はあえて拡大しない

私がおススメする小さな会社の為の経営戦略では、あえて拡大をしないという戦略を取るのは、変化に適用しやすくするためです。

特に、今の時代は経営環境が劇的に変化します。それに対応するためには、身軽にしてくということが、最も重要なのです。それはつまり、倒産しにくい会社を作るということでもあります。

会社の目的の一つは、まず、継続させることです。その為には、今の時代のような、無理して拡大しないという戦略をあえて選択するべきなのです。

拡大しない選択は、一見、後ろ向きのように見えます。しかし、一時的にかっこよく見えても、倒産しては何にもなりません。倒産することは、多くの人に迷惑をかけるということです。

たとえ、かっこ悪くても、継続して稼ぎ続けるほうが、よほどお客さんの為や取引先、さらには、従業員や家族の為になります。

一時的な虚栄心を満たすよりも、かっこ悪い稼ぎ方を目指してください。

関連記事

  1. 世界の全ては移り変わっていく

    顧客は必ず変わっていく

  2. 顧客に「価値」を提供しないビジネス

    全自動で稼ぐことはしないほうがいい

  3. 物理的に不可能なことに取り組まない

    会社を繁盛させる方法

  4. 大きく変わったお客さんの購買行動

    品揃えや価格では顧客は動かない

  5. 商売は大金を集めることが目的ではない

    小さな会社は大金を集めることを目的にしてはいけない

  6. 愚痴が出始めたら仕事を変える潮時

    小さな会社の社長にとって大切なものは仕事への覚悟